濱田窯では、現在でも濱田庄司の時代からの素材や技法を、濱田晋作・友緒の親子を中心として、しっかりと継承をしています。庄司の時代を知る職人も現役で活躍しています。
益子のなかでも良質の粘土を原料に、成形は、蹴りロクロによって行われます。使用する釉薬は、灰などを原料とした天然釉薬を用い、おおよそ年に2回は、薪を燃料にした登り窯での焼成も行われています。
そのようにして生産される濱田窯の作品は、現在の益子では、もっとも伝統を維持したものの一つとなっています。
その一方で、昭和期を代表する現代陶芸家としての濱田庄司の気風もしっかりと受け継がれています。濱田窯の仕事には、土地の伝統と気鋭の参加としての感性が融合するかたちで流れ続けています。